2015/06/30 (Tue) 20:33
「生まれた所や皮膚や目の色でいったいこの僕の何がわかるというのだろう」



先日撮影があった福岡市のCMが放送中です。
地上波が福岡5局で6/27から7/3オンエア。
キャナルのシネマアドが、6/27から7/10オンエア。
その他、web、ソラリアビジョン、youtubeでもご覧いただけます。
 

 
雨が続いていたのですが
この日だけ奇跡的に晴れて青空が広がりました。
海岸で朝から撮影でした。
太陽がとてもまぶしかった。
イシイさんはギターかとおもいきや、歌での参加になりました。
新鮮だった!

 
福岡市 2015年7月 青空篇60秒(永山マキ&イシイタカユキver)
※WEB動画の公開は、7月末までになります。
CM | - | -
2015/06/10 (Wed) 13:44

 
木、みたいな人…って思った。
初めて「よしさん」に会った時。
今も、その印象は変わらない。

よしさんは、自然農をされたり、
手染めの布なぷきんを作っている。
そして、子供達に、絵本を読み伝えている。

よしさんが選ぶ絵本は、
絶版になっていたり、とても古かったり、
かなりマニアックな面白い絵本ばかりだ。

初めて目にするものが沢山ある!

そして、そのどれもが、
大切なことを教えてくれる…。

去年の絵本ミュージアムで
選本にアドバイスをいただいたり、
彼女と木や、海の話をしているうちに
だんだん、だんだん、距離が縮まっていった。

緑に見えたり、青に見えたりする
よしさんの美しい目を見つめながら
じいっと言葉に耳を澄ます。

年齢も、生き方も、全く違う私たちだけれど
なぜだか、通じるものがあって

なんとなく、よしさんと一緒に
何かできないかなあって、
ずっと思っていたんだけれど、
やっと少しずつ見えてきた。

今、「大人のための絵本と音の読み伝え」を企画中です。

よしさんが選ぶ、絵本の世界に
是非触れて欲しいです。
日常 | - | -
2015/06/01 (Mon) 23:01


6月の初め、友人は
「今日、蛍見に行かない?」と言った。

そんな言葉、私が育った環境では
まず聞いたことがない。

福岡の人は、贅沢な暮らしをしている。
365日の中に「今から蛍を見に行く」という選択肢がある。

いや、東京にもあったのかもしれない。
単に私が知らなかっただけなのかもしれない…。

川のそばに住んでいる人は
それが日常の一部なのかもしれない。

誰かの日常は、
誰かの非日常。

それはこの間の旅で知ったことだ。


車で蛍の川へ向かう。
窓から満月に近い月が見えた。

どの道を選んでも
変わらず月は浮かんでいる。

月の色がミルクみたいだなあと思った。
昼間に母乳の話をしていたからかもしれない。

遠くの山に鉄塔の灯りが見えた。
近くでは看板の光が叫んでいる。

私の目は眩しい夜に慣れていた。

30分程すると、地上の光は薄れてゆく
緑の匂いと共に生き物の声が沢山聞こえてきた。

蛍の川に着いた。

木々が茂る川の畔に、
見たことのない光が見えた。

目を凝らす。
だんだん、だんだん見えてくる。

森の暗闇に
星空が広がっていた。

空との境目は一体何処にあるのだろう。

緑の光は、ふわふわと宙を舞う。

写真を撮ろうとすると
iPhoneは蛍より、月より、眩しく光った。

慌てて明かりを消した。

月に照らされながら
私達は夢の様な時間を過ごした。

蛙の声、虫の声、川の音、
沢山の生き物の中に私はいた。

友人の声がした。
「蛍の寿命は成虫になってから一週間くらいらしいよ」
「セミみたいだね」

成虫になって一週間とは
私にとって、人生のどの時期にあたるのだろうか。

子供達は川の石を渡る。
危ない危ないと言っても、進んでいく。

手をぎゅっと握りしめながら
守られているのはどっちだろう、と考えた。

空の境目などない。
宇宙は鼻の先から始まってるってさ。



日常 | - | -