2010/04/30 (Fri) 22:45
「ことばとおと」ワークショップ、無事終了しました!
ふ〜。本当によかったよ、、、。
ワークショップなんて生まれて初めてだったから、
何をどうやったらいいのか、全くわからなかったんだ。
来てくださったお客さんに「うた」の楽しさを伝えるなんて
この私に出来るのかなあって。。
ここ1.2ヶ月、ビジョンが見えず、胃が少しやられ、
ささくれ立っていました。
どうなることかと思っていたけれど
蓋を開けてみたら、、、
いや〜実に楽しい会になりました。
はじめは会場の空気がまだ固まっていて、
普通のライブだったら
どうしたらいいか、予測はつくのですが、
ワークショップとなると、何、どうしたらいいの?
何をしゃべったらいいの?っていう感じで少々焦りました。
でも時間は一方向に進むだけです。
そんな空気の中、ワークショップははじまったのでした。
コーツトは余白を楽しめる、贅沢な空間。たとえ広くとも、ゆったりした空間のために
椅子を増やさないというオーナー楠木さんのこだわり。この日、定員は23名。大盛況でした!
* * * *
はじめに、私がしたのは
私の曲
「グランドウォーカー」を例に挙げ、
この曲がどのように変化していったのかを解説しました。
いつもライブで歌っているのは曲の完成形であり、
そこにいたるまで、沢山歌詞を推敲しました。
みなさんに、その推移を文字で見て触れていただきました。
はじめに、ある「気持ち」があって、
そこからどのように歌詞になっていったか。
はじめはどんなメロディがついていたか。
それが、どうしてあのフレーズになり、
どうしてあの言葉に変化していったのか、なんかを。
いや〜普段MCでは
この曲をつくった「気持ち」を説明するだけなのですが、
プロセスを説明するのは初めてだったので、
緊張しつつも、色々な発見がありました。
途中熱く語りすぎて、
石井さんに「落ち着け」というサインを何度ももらいましたが
ひゃー止まらなかった。みなさん無駄に熱くてごめんなさい。笑
あの曲のテーマ、
進化や歴史には、ものすごく思い入れがあったので。。。
* * * *
次に、みなさんに、
気持ちを歌う(吐き出す)楽しさを体感してもらいました。
みなさんに「今の気持ち」を吐き出してもらました。
「カレーが食べたい」や「原稿が書けない」とか。
みんな色々な事考えていて、それが聞けて嬉しかった。
みなさんは色んな「気持ち」を心に秘めておりました。
みなさんから吐き出されたことばに
石井さんがコードを付けたり、私が鼻歌をうたったり
そしてみなさんにもフレーズのアイデアをいただきつつ
歌ってもらったり。
これが、すごかった!!!!
みんな、すらっと歌えちゃうの!!!!
いや〜びっくりです。
この頃には固まっていた空気が溶けて、
みんなで一緒に笑い合いあったり、
色々な意見を交換したりすることができました。
みんな生まれながらにして「表現者」なのだなあと実感。
* * * *
そして、最後に
事前に募集していた「本にまつわるエピソード」をまとめたものを
みなさんにお配りし、
(ご応募くださった皆様、本当にありがとうございました!!)
みなさんと、いろんな気持ちを語りました。
こういう経験ある、とか、
この気持ち、わかるわかる!!とか。
一通りお話した後、休憩時間をはさみ、
エピソードの中から曲の種を選んで、
私なりに歌詞をつくってみました。
超真剣
選んだエピソードは
むのたけじ「たいまつ」の、病室でのエピソード(※1)。
それから、
電車の中で、向かい合わせの人が
自分の好きな本を読んでいる時に話しかけられないが話しかけたい
というエピソード。(※2)
いや〜焦った〜。
休憩時間中ちょっとだけ考えるお時間いただきましたが
何しろほぼ即興です。
それでも、アーティストの意地をかけても良いことばを紡がねば!
と集中したら
我ながら、非常に良い歌詞が生まれました。
奇跡!奇跡です。
ここ数ヶ月、胃に穴が空きそうなくらいでしたから 。
自分の壊れそうな境界線に触れて
集中している時は
地球の自転に逆らっているような、おかしな感覚に陥りました。
音を立てて皮が割れ、中からマグマが噴火し、
赤く燃え上がった空を見ながら
狂ったように叫び回り、大地を鳴らして、カーニバル。
平静を装いながらも、頭の中だけカーニバル。キエーーー!!!
そして、その歌詞をもとに、
曲の最後に石井さんのお気に入りのエピソード
「レモンスカッシュは初恋の味」も加え、
みんなで、レモンスカッシュのコーラスを考え
アイデアを出し合いながら
歌詞の最後に登場した
「ありがとう さようなら」というフレーズと
2パートにわけて歌いました。
これがとても感動的で
私はこっそり涙がにじんでしまいました。
最後に、ついこの間、NYで賞をいただいた
「おやつのじかん」を歌い
(これも、みんなが即興でフェイクやコーラスをつけてくれた!!)
とても楽しい時間を過ごしました。
はじめの空気がウソのよう。
音楽の力ってすごいなあ。心を外に出すってすごいなあ。
会場がやっとひとつになったような気持ちになり
私はまた、涙がにじみました。
ものすごく貴重な空間を
みんなで共有することができたように思います。
会場を提供してくださったCOUZT CAFEさん、
アイデアを下さった、楠さん、そして、実行委員の鈴木さん、
そしてご来場くださったみなさま、
本当に本当にありがとう!!!!!!!
**********************
※1
エピソード1
「無題」Hさん
僕は17の夏、試合中に立てなくなった。原因不明の脊髄の病気。
長期入院中のお隣さん。いつもイライラしてるフレディ・マーキュリー似のおじさん。
1週間口を利かなかったけど、あるとき、「兄ちゃん何読んでるんだ?」
僕は読んでいた詞集を渡した。
ある夜、彼は詞集を読んで、涙を流していた。
翌朝、「これいいな!」2ヶ月間、僕の親友だった。
見た目と違う、繊細でかわいいおじさん。
一冊の本が彼の心に灯をともした。
むのたけじ 詞集「たいまつ」。
※2
エピソード2
「無題」Sさん
電車の向かいに座る女性が読んでいる本が自分も好きだった時。
声かける訳にもいかないし(笑)、でも何とか想いを共有したかったり
**********************
その後、打ち上げと称して
こっそり企画していた
イシイさんの誕生日パーティーをしました。
ハッピバースデーとクラッカーの嵐
「打ち上げ」には、なんと、東京で個展をしていた
京都のだるま商店のお二人にも遊びに来てくれました!!
二人ともこの日最終日で忙しいはずだったのに
なんと絵をプレゼントしてくれました。
久しぶりに会えたから、すごくうれしかったなあ。
イシイさん
改めて、お誕生日おめでとう〜!
- | comments(2) | -